INTERVIEWインタビュー
これからの社会を見据えた
20年来の抜本的な物流改革
T.S.さん
前職:物流センター運営
所属:ソリューション企画本部 SCM物流改革PT 構内/在庫改革チーム マネージャー
入社: 2024年4月
前職は総合商社グループの物流会社、前々職ではイオンの配送委託先の物流会社にてセンター運営を経験しており、
前々職でのご縁がイオングローバルSCMへ入社するきっかけに。
現在は全国の物流センターを対象とした省人化、物流センターのリプレイスなどの物流改革に取り組んでいる。
生活インフラを支える
小売り物流ならではのやりがい
――他社でも物流の仕事を経験されていたと聞きました。前職との違いはありますか?
物流会社といえば一般的にはBtoBとBtoCに分類されますが、イオンの機能会社として物流を担っているイオングローバルSCMでは店舗を通じてお客さまに届けていることを意識する点が違いました。そのため前職でも同様に2024年問題の解決に取り組んでいましたが、改革に取り組む目的や視点が異なることが面白いですね。
また、3PLの物流会社ではお取引先様の企業ごとの事情もあり改革には限界がありましたが、イオングローバルSCMはイオングループの規模を活かしたサプライチェーンを構築するため、DXなどの導入を全社的に進めていき、ダイナミックにチャレンジできることにも驚きました。
以前は「物流って何のためにあるのだろう」と目的が見えにくくなることもありましたが、イオングローバルSCMではお客さま(消費者)の生活インフラを支えていると実感することができ、使命感や達成感、社会の役に立てていることを強く感じます。
戦略的かつ抜本的な改革で
さらなる物流強化を目指す
――転職して、物流の新たな魅力を発見されたのですね。それでは、現在のチームが担っている使命とは?
私たちのチームが進めているのは、安定したインフラを支え続けるための抜本的な物流改革。現在の物流システムや物流センターは約20年前にできたものが多くありますが、天災などが起こっても食料や水が買える状態を実現することができていました。それらを継続しつつ、今後の店舗の拡大や2024年問題の先にある2030年問題の解消に向け、さらなる改革を起こそうとしています。
具体的には、センターのリプレイス。物流センターの機能、設備、人員配置を見直すために現状のデータでAs-Isを確認し、会社のグランドデザインと照らし合わせながらTo-Beを設計しています。担当領域が物流の川上全般のためグループ内外や取引先などステークホルダーが多く、改革を進めるためにさまざまなポジションを繋いでいく役割も担っていきます。
異なる経験、多彩な個性が
精度の高い企画を生み出す
――改革のために重要な役割をご担当されているのですね。前職での経験は、どのようなところに活きていると感じますか?
構内/在庫改革チームのメンバーは、物流施設の開発の経験をお持ちの方、データ分析に精通していた方、イオンの店舗で働いていた方、そして物流センターの運営をしていた私の4名。それぞれが異なる経験を持っているため、店舗の視点、3PLの視点、データ上の分析と多角的なアプローチで議論ができています。
また、前職では省人化機器の導入や物流センターの運営に失敗してしまった経験もありますが、そのときの経験を活かして導入前に能力の検証を綿密に実施するようにしています。以前は機器のスペックで導入を判断してしまいましたが、“果たして自社のセンターに合っているのか/自社のセンターでうまく機能するのか”と現場の目線で実現可能性を探りながら、慎重に導入の調整を進めています。
イオンがあるという安心を支える
新たな土台を創り出す
――それぞれの能力を活かした素晴らしいチームプレーですね。最後に今後物流の世界がどうなっていったら理想的だと思いますか?
物の流れがある限り、物流が無くなることはまずありません。ですが、ドライバーの勤務時間の制限による「2024年問題」、労働人口の減少が懸念される「2030年問題」、さらにはGX、DXなど課題は山積み。このまま何もしなければ衰退していく未来が見えているからこそ、天災が起こっても、子どもたちが大人になっても、当たり前にイオンに行けば水や食料が買える体制を再構築していきたいです。
配送先がイオングループ内だからこその自由度の高さと、社会への影響力の高さを武器に、今後もさまざまなステークホルダーと連携を取りながら、次世代の物流の旗振り役となれるよう改革を進めてまいります。そして、いつか「あのとき改革をしてよかった」と思いたいですね。
――ありがとうございました。次は改革を終えたSさんに会えることを楽しみにしています!