INTERVIEWインタビュー
イオンの物流会社だからこそ
挑めるサプライチェーン
マネジメントの変革
M.F.さん
前職:物流管理
所属:センター運営企画本部 近畿運営部 近畿運営グループ
入社: 2016年4月
前職は物流業界の企業。イオングローバルSCMへ入社後、物流センターに配属され、
センターの運営管理業務に携わり、そののちに中四国運営部へ。
現在は近畿運営部で主に近畿エリアの効率的なサプライチェーンマネジメントの実現に向けて課題解決に取り組んでいる。


「現場」を経験したからこそ
手に入れた自分だけの強み
――他社も経験されていると聞きました。前職との違いはありますか?
私の物流業界でのキャリアはアルバイトから始まりました。仕分け作業やピッキングといった倉庫内作業が主な仕事です。そこからさまざまな企業を経験。作業現場の一つのセクションや物流センター全体を管理する仕事など、少しずつキャリアを上げていきました。ただ、やりがいがないわけではありませんでしたが、どこか物足りなさを感じていたんです。そんななかで、縁あって当社に入社することに。
現在は物流管理のポジションについています。具体的には荷主や配送の委託先との間で交渉や調整を行い、効率的なサプライチェーンマネジメントを実現する仕事です。イオングループの各店舗に商品を届けるため、お客さまとの近さを感じます。それが前職との違いで、より大きなやりがいがありますね。

自由にアイデアを出しあい
チームで物流業界を変えていく
――今やりたい仕事ができているわけですね。では、課題解決に成功した具体的な事例は?
昨年取り組んだのが郵便物のコスト削減です。イオングループ内の各種書類を店からメールセンターに送る、またメールセンターから店に送る際に、すべて宅配便を利用していました。それをセンターから毎日店へ商品を配送するトラックに郵便物を一緒に載せて活用することで、宅急便の1/4ぐらいの費用で運べるようにしました。その結果、月間80万円ほどのコスト削減に成功したんです。ただし、これはほんの一例。物流の「2024年問題」の影響による課題はまだまだあります。
お客さま(消費者)に当たり前に商品が届くようにするためには、今までのやり方を続けていてはダメなんです。メーカー、配送のパートナー、店舗、そしてお客さままですべてを考慮しながら、革新的なソリューションを提案しなければなりません。個人のアイデアには限界があります。チームで自由にアイデアを出しあい、今までにない全く新しい解決策を生み出して、物流業界を変えていきたいです。

店舗が抱える不安や課題を聞き
さまざまなアプローチで
解決策を提案
――チームで大きな壁に立ち向かっているんですね。それでは課題を解決する上で苦労したことは?
店舗のみなさまにいかに理解していただき、協力していけるかです。店舗へ配送する際には「朝便」と「昼便」という区分があるのですが、比率として「昼便」の物量が1日あたり1店舗2~3カートの店があり車輛の積載が非常に悪いという課題がありました。そこで非効率な「昼便」をやめて「朝便」だけの配送にしたんです。しかし、納品先の店舗からは「配送で使用した空カゴ車を昼便の配送時に回収してもらわないと困る」など反対の声もありました。
しかし、各店舗へ、これからも当たり前に商品を届けるためには積載の悪い車輛を減らしていく事は必要な取組みだということを丁寧に伝え、廃止による不安や課題を聞いた上でそれぞれの解決策を提示するようにしました。また、やってみて難しければ元に戻す選択肢もあることを伝えました。その結果、何度も必要性と解決策の議論を重ね、ついに各店舗とも、満載でない車輛が今後は走れなくなることに理解をしていただきました。店舗のみなさまをはじめ、グループが一丸となって助け合わなければ、物流の「2024年問題」は解決できないことを改めて実感しましたね。

いつでも当たり前に商品が届き
安心して生活できる未来を目指す
――取引先も巻き込んだチームプレーですね。最後に物流業界の未来をどうしていきたいですか?
私たちが目指すのは、いついかなる時も当たり前にモノが届く未来です。物流の「2024年問題」に目を背け、このまま何もしなければ実現するのは難しいでしょう。私は商品が届かなくて、生活に不安を感じるような世の中にはしたくないんです。
「物流の2024年問題なんてあったね」と言われるくらい当たり前に商品が届き、当たり前に店頭に並ぶ。そしてトラブルなく消費者の手元にモノが届く。今こそ、その仕組みを構築してどんな時代でも何不自由ない社会を作っていきたい。そのためには多くの課題を一つひとつ解決していかないといけません。イオンの物流、つまりイオンのインフラを支えている当社でならできると信じています。
――ありがとうございました。次は当たり前にモノが届く社会に最前線で貢献しているFさんに会えるのを楽しみにしています!